モヒカンは撃つ

 4月1日の対策室

その日遅れて参加した対策室では、既にベストな場所が発見されていたようだった。

見た目に関する事がばんばん炎上する現実に反して、ゾンビ世界では髪型がモヒカンなだけで…嗚呼なんということだ。

知り合いに割とモヒカンが多い私には辛い。
下手すりゃ誰よりも優しい人が居たりする。
ライブハウスのOPEN待ちをしている時に、だべりながらスっとしゃがみこんだと思うと、道をはずれた蟻を元の列に戻してやるくらい優しい。
モヒカンがダメなら私、舌噛んで死にます!と言おうとしたのを飲み込んだ。

そもそもゾンビ世界で整髪している(いられる)人なんて只者ではない。整髪剤とドライヤーが必要、卵の白身でも代用できると聞いたことがあるが…

まず話をしてみたい。どこから来たのか、どうやってモヒカンにしているか。

「人は財産」の私に対し、とにかく撃つ。

余所者は入れない、と多数の声。

そこでまずゾンビか人かの見極め方はやはり【髪型がちゃんとしてる】という話になった。
でもモヒカンは撃つと…
なんならイケメンも(涙)

実は他にもあるタイプの人々が上がったが、ここには書けないので知りたい方はぜひ対策室にいらしてください(笑)

こうして衝撃的なワードが飛び交った今宵は、個人的にどうも煮え切らない感情と多数派の一体感との間で逡巡した日となった。

優しいモヒカンとイケメンを連れて(勿論面接をパスした人)他の島に行くパターンがよぎる私なのであった。

奇しくもその日はエイプリルフール。
そういうことにしておこう。

Miku

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殿堂入りとなったゾンビ対策品を発見した。 人生のサバイバルを生き抜き、ポジティブなメンタルを持ち合わせる。 常識にとらわれず、新たな視点で終末世界さえも楽しもうとするが、間違いなく最初の方で死ぬキャラだと自負している。 対策室では、ダイアリー記述で世界の移り変わりなどを独自の感性でルポする。